経鼻生ワクチン「フルミストR」について
基本情報
- 当院では小学1年生〜18歳まで 19歳以上不可
- 注射ではなく、左右の鼻腔に1噴霧ずつ投与
- 全年齢で1回接種
- 接種費用 ¥8,800(税込み)
効果
- 世界では約20年前から使用されているワクチンで、効果も実証されています。
- 2018年の研究では3〜16才における有効性は78%とされており、注射より効果は若干高いです。
- 注射のワクチンは血液中に免疫を誘導するだけなので、感染を予防するというより、重症化を予防するのが主な目的です。フルミストは鼻粘膜に免疫を誘導するので、感染自体を予防する効果が期待できます。
有効期間
約1年と長く、流行の状況に関係なく早めに接種をして流行に備えることができます。
副反応
- 接種後2〜8日後に鼻閉・鼻汁・咳・喉の痛みなどの症状が約6割の方に出現します。
自然に軽快しますが、この時期に抗原検査を行うと陽性になることがあります。 - 重い全身症状を引き起こすことは、非常に稀とされています。
注意(重要ですので必ず読んでください)
以下に該当する方は接種できません。
- 37.5度以上の発熱や、中等度または重度の急性疾患に罹っている方
- 鼻から噴霧するので、風邪をひいて鼻水が出ている・鼻詰まりが酷いときは延期します。
- コントロールされていない気管支喘息がある方、数ヶ月以内に重症の発作があった方
- ステロイド剤(副腎皮質ステロイド)の内服、注射で治療中の方(ステロイドの塗り薬はOK!)
- アスピリンを投与中(川崎病、心臓病など)の方
- 免疫力が低下している方(免疫抑制剤の使用など)
- 慢性疾患のある方(心疾患、肝疾患、腎疾患、喘息、糖尿病、貧血、嚥下困難や呼吸障害を伴う神経疾患など)
- 卵、ゼラチン、ゲンタマイシン、アルギニン、インフルエンザワクチンに対して重篤なアレルギー反応を起こしたことがある方
- 人工内耳を使用している方
- 脳脊髄液と口、鼻、耳、または頭蓋骨内の他の場所との間に漏れがある方
- 妊娠中・授乳中の方
接種前の注意
接種前に抗インフルエンザ薬を投与されている場合は、効果が減弱するため接種できません。
該当する場合は、予約の延期をお願いします。
- タミフル :48時間以内
- リレンザ :48時間以内
- ラピアクタ:5日以内
- ゾフルーザ:17日以内
接種後の注意
- 接種後、約1週間はワクチンウイルスが排出されます。ワクチン接種禁忌に該当するような、免疫不全者(免疫抑制剤を使用している、悪性腫瘍があるなど)との接触は避けてください。
- 接種後、2週間以内に抗インフルエンザ薬(タミフルなど)を服用すると、ワクチンの効果が減弱する可能性があります。
- 微熱や鼻閉などの副反応がある時に、抗原検査を行うと陽性になることがあります。