やまざきクリニックからのお知らせ
統合医療のお勧め
統合医療という言葉は、日本ではまだ馴染みがないと思います。 “統合”というと、企業の合併のようなイメージが湧くと思います。では、医療の世界では何のことを指すのでしょうか?
病院同士のコラボレーションによる医療?…そうではなくて、患者さまの病態や体質に合わせて、西洋医学とその他の医療を有機的に組み合わせたりして行う医療のことをいいます。
西洋医学だけでは医療の限界があることは明白です。
東洋医学である漢方、ハリ灸、気功、アロマセラピー、サプリメントなどを組み合わせて病気を治していく統合医療が今や世界のトレンドです。アメリカでは約半数の医師が代替医療を使った医療を行っているというデータがあり、完全に医療の選択肢のひとつになっています。
全米には、ハーバード、スタンフォード大学など10ケ所に、代替医療研究センターが設立され、学生に対する講義も始まっています。
わが国でも、現在では全ての医学部に漢方の授業が設けられ、医師国家試験に必須の科目となり、漢方の勉強をしなければ医師になれないという時代です。 当院でも、患者さま自身の“自然治癒力”を高める様々な方法をオーダーメイドで組み合わせた統合医療を行っています。
日本では、いまだに“医療は西洋医学である”という古い考え方をしている医者がまだまだ多く、漢方はやっと認められてきた風潮がありますが、他の代替医療に関しては、まだまだ“眉唾もの”と思われていて、認められていない感じがします。しかし、アロマテラピー等も、東洋医学と同様に、人間の持つ自然治癒力を高めて病気を治す、長い歴史の中で淘汰されずに生き残った素晴らしい伝統医学ですし、各々はフランス・イギリス・ドイツやインドでは、れっきとした医療として認められているのにも関わらず、日本ではそれらはいまだマイナーというのはなんとも寂しい気がします。国内でも、これらを取り入れている先進的な病院もありますが、まだまだ数少ないのが現状であります。代表的ないくつかの代替医療を説明していきましょう。
まず、アロマセラピーですが、これは漢方に通じるものがあり、香りを嗅いだり、飲んだり、皮膚に擦り込んだりと漢方と全く同じことをします。漢方も色々な植物の花弁や果実や根茎を煎じて飲む、いわゆるハーブティであります。ヨーロピアン漢方がハーブティであるとも云えます。漢方はもちろん飲用が基本でありますが、煎じている時の漢方薬の香りを嗅いでいるだけで良くなってしまうという患者さまがいることも、それをよく物語っていると思われます。漢方薬も、煎じた液を皮膚に擦り込むということもされる。とにかく、よく似ているのです。フランスではアロマセラピーは精油がカラダに入るものであるから、その購入には医師の処方せんが必要とされていて、医療のひとつの駒として確固たる地位を築いているのであります。アロマテラピーの適応症ですが、漢方治療が適している疾患に良いので、そのような方には症状に応じたエッセンシャルオイルの御案内とブレンドなどのそれら使い方をお伝えしています。漢方薬に補助的に使うと更に良い効果を生むこともあり、状況に応じて併用もしています。また、アトピー性皮膚炎にも病状に応じたアロマオイルを含んだオリジナルローションを御案内しており、好評をいただいております。
次に、サプリメントですが、これは玉石混交であり効果にはかなりの格差があることは事実でありますが、中にはきちんと基礎実験からデータが集積されて極めて信用性の高い商品があることも事実であり、マスコミが報道しているような、あたかも誰が飲んでも完治してしまう、劇的な効果を示す夢のような物ではありませんが、高い効果を示す商品があることも事実であります。当院では代替医療のひとつとして、サプリメントを、それらの品質を十分に吟味した上で信用がおけるものだけを御案内しております。やはり、何かサプリメントは飲んでいたいという患者さまは多く、しかし氾濫しすぎていて“どれがよいのか、何を飲んだらいいの”ということが分からない、というのも事実であり、そのような場合の案内役となれればと思ってやっております。国内ではサプリ需要は相当高まっているのにもかかわらず、いまだに“信用できない”“その様な治療は認めない”と、頭から否定している医師も多く、患者さまも主治医に、それらの服用を黙っているという事実はよく聞く話であります。
しかしながら、この状況をいつまでも頑なに無視できるわけもなく、医者も自ら勉強して確かな目を養う必要があると思います。これだけ価値観が多様化する時代であり、医療も例外でありません。この点では当院では、「医療は西洋医学のみにあらず」「患者さまにとって、良いものは何でもよい」というスタンスで、これらのものを取り入れた統合医療をポリシーにして医療を行っています。