やまざきクリニックからのお知らせ

養生を忘れた現代人

日本人は古来より多湿気候に住む農耕民族で、そのような環境にあった純和食の食生活(炭水化物:雑穀、お米タンパク:豆類、魚介類ビタミンやミネラル:旬の野菜、果物、岩塩)をおくっていました。

それに日本人はもともと御飯、味噌汁、お茶など水を飲食物からよく摂取するうえに、多湿環境で発汗が少なくカラダに水分が貯まり易いのである。が、しかしである。それが戦後に、からだを益々冷やし、水が貯まり易い日本人の体質にあわない欧米型の食習慣になってしまったのである。


お米がパンや乳製品、魚介類や豆類などのタンパク質は肉類に、野菜も温野菜からサラダなどの体を冷やす生野菜に、野菜は殆んどのものが温室栽培となり、それらはその結果として栄養価はとても低い、人間で言うところの“もやしっ子”状態になり、旬で露地栽培であるものに比べて含まれる栄養素は半分以下とも言われている。更には、海のモノ、山のモノともにたっぷりのホルモン剤、抗生剤、農薬、重金属などで汚染されているし、レトルト食品などの増加によりそれらにも合成着色料、保存料などの化学物質が多く含まれている。そして天然の岩塩が精製塩にとって変わってしまい、塩化ナトリウム以外、海水の残り水はすべて捨てられてしまっているのです。その中に100種類以上のミネラルが含まれ、それらが現代人に最も不足している栄養素であるというのに…。

そして知っていますよね?人間の体は2/3が水分からなっており、その成分は海水とほぼ同じであるということも。それらの結果としてからだは冷え、水は更に貯まり、新陳代謝は鈍くなり老廃物はたまる一方である。それらの摂取不足が激増しているアレルギーや糖尿病などの生活習慣病の大きな原因になっている。現代人は栄養失調?現代人は飽食の時代であるが故に好きなものばかり必要以上に摂取して、必要なものが摂られておらず栄養失調に陥っているのである。

その結果として代謝がうまく回らずに、からだには毒素がたまる一方である。どうもバランスよい食事というと“野菜を多くビタミンも意識して摂りましょう”というイメージが先行しているが、そうではなく“日本人の体質にあった和食中心の生活に、昔の日本人の食生活に戻しましょう”にすれば、もっともっとアレルギーや生活習慣病は減少するはずです。これだけ成人型アトピーや難治性の湿疹が増加した背景にはカラダに馴染まないものばかりを受け付けてきた胃腸が疲弊して、アレルギーをおこし、体内の異常反応を“かゆみ”というかたちで我々に“からだによくないから止めなさい”という警笛を鳴らしているのだということを忘れてはならないのです。

“身土不二”という言葉を知っていますか?

人間は身近にある食べ物を食することが、つまり住んでいる環境に適した旬のモノが最もカラダによいといわれています。これだけアレルギー疾患が激増したのは環境汚染のみならず肉や乳製品などの西洋食が戦後に日本に導入されてからであるという事実は明白です。ですからこの際に食生活を見直し日本人のからだにあった和食中心の食生活に戻すことが必要です。

私も、自分がアトピーになるまでは、動物性食品や乳製品や甘い物の摂りすぎがアトピーの大きな原因であろうとは夢にも思っていませんでした。西洋医学ではアトピーは「アレルギーが原因である」「アトピー体質のものに発症する」としか教えられていないのです。医者であっても恥ずかしいことですがこんな程度なのです。

確かに私はアレルギー体質ではありましたが、西洋医学的治療では全く良くならずに、食生活や運動不足を徹底的に見直すことで改善したのです。これらが大きな原因であることを身を持って経験したのであります。アレルギー専門医とてリンパ球がどうとか免疫のメカニズムには精通していても、この手の知識がありそれを患者さんに事細かに指導している医師は殆んどいないのが現実だと云えます。

環境汚染が避けられない現代では経口摂取するものの全てが汚染されているといっても過言ではありません。それらが避けられないならば、親が可愛い我が子を汚染物質から守ってやることができるコトはキレイな食品を選び事くらいです。だからこそ正しい食品選びの知識を持ちましょう。

牛乳神話を信じていませんか?

「肉を食べないと元気になれない」「牛乳やヨーグルトを飲まないと大きくなれない」こんな風に思い込んでいませんか?これは大きな間違いです。戦後、日本の栄養学者は、日本人は欧米人に比べて低身長で細くひ弱であったのが敗戦の大きな原因でも思ったのか、アメリカ人に追いつけ追い越せで「肉を食え・牛乳を飲め…」と欧米型の食生活を推奨し、食産業もそれに追随してきました。

ところが最近では糖尿病・高脂血症をはじめとする西洋人の生活習慣病や以前には日本にはほとんどなかった乳癌・大腸癌・前立腺癌などの所謂西洋型のガンが急増しており、それに平行していまだかつて無かったほどの難治性アレルギーが急増していることは、この食生活との関連を無視して考えることはもはや不可能です。肉類や乳製品などの高脂肪の摂取過多や甘いモノの摂りすぎがアレルギーの大きな原因であることは疑う余地がありません。アメリカでは、この栄養政策の誤りを認めつつあります。そして、このような声明をだす団体も増えています。「もう、肉も、卵も、ミルクも要らない!」

ところで、「牛乳の中でカルシウム以外にカラダに良い成分を含んでいるものがあるとしたら、その栄養素は何か?」」という問いに、あなたは自信を持って答えることができますか?その問いに十分に答えることができる人は栄養学者でもいないと思います。何故なら他の食材と比べてカルシウム以外に有意差をもって多く含まれている栄養素はないからです。また牛乳をはじめとするバターやチーズなどの乳製品は、甘味料と同じく体をムクませる働きが強いために体が水っぽくなるのです。もともと大陸性気候のカラダが乾燥した民族に適した飲み物であるのです。そこに動物性脂肪である乳脂肪がたっぷり加わるので過酸化脂質から活性酸素が多く産生されてアレルギーを誘発するのです。

そもそも哺乳類で異種の動物の乳を摂取しているのは人間だけです。その事実からして違和感を感じますし、日本人には牛乳を飲むと下痢する、いわゆる乳糖不耐症が多く、食物の三大アレルギーである卵・ミルク・小麦は異哺乳類のものであることなどを鑑みても、乳製品はもともと我々日本人のからだには馴染まないものであることは容易に想像できます。これだけのデメリットがあるのにも拘らず牛乳を飲まなければいけない理由があるとしたら、それはカルシウムの問題だけでしょう。

しかしながら、カルシウムは乳製品にしか含まれていないわけでは決してなくカルシウムは干しえび、大豆、ひじき、小魚(しらす・じゃこ)や煮干、魚の日干しにも同程度以上に豊富に含まれていますので、これらを積極的に摂るようにすれば全然問題ないのです。そうすれば牛乳は一日一杯飲めば十分であり、水代わりに湯水の如くガブガブ飲むことはやめるべきです。よくよく考えてみてください。戦国時代の武士は、牛乳でなく、これらの食材からカルシウムを摂取していたのにも関わらず、重さ30s以上のとても重たい鎧兜をつけて野山を駆けずり回っていたのですから。その体力や骨の丈夫さが伺えますよね。ですからミルクでなくとも全く大丈夫なのです。

「○○いっ△りTV」などの情報番組に振り回されない賢さを持ちましょう困ってつかんだワラでさらに溺れないように
(例)「水について」

「真夏でもないのに大量の水を飲むことが本当に健康に良いと無条件に信じますか」

ちょっと考えてみてください。現代は健康ブーム!「健康のために水を一日2リットル飲みましょう!」おもいっきりTVでやりそうなよく聞くこのハナシを疑いも無く、「あっ!そうか!明日からそうしよう」と純粋無垢の心の持ち主のあなた…一見その文句は「大量の水で血液サラサラになってカラダの毒素が一気に排泄される」ようなイメージを強く持ちますがよくよく考えてみてください。あまりにも単純な論理だと思いませんか?

入れて出す。そうすれば健康になり病気も治る。そんなに人間のカラダは単純にできているとでも思っているのでしょうか?カラダが丈夫で筋骨逞しく、暑がりで汗もよくでて小便もよくでるヒト、つまり新陳代謝が元来活発で余剰水分の排泄機能も良いひとであれば問題ありません。

しかしながら元来からだがむくみやすく、水っぽく汗も小便の出も供に悪いような冷え症な人が、真冬の最中でも咽も乾いていないのに水をガブガブと飲み続けたらどうなるかは想像に難くないでしょう。水を多く飲むというのはある人には必要かもしれませんが、あるひとには反って悪いことをしているのです。難病、生活習慣病はカラダの冷えを治せば治るとも言われているのです。水を飲むのは夏や汗をかいて、咽が乾いたら飲めばいいのです。

それに食べ物から十分水分は摂っているのですから。季節や体質を考えないこのような断片的な情報に振り回されて反って病気になっているひとが如何に多いことか!

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